なごころの塩石けん』誕生秘話

2017/08/10

出会いは展示会の小さなスペース

はちみつまぶして作ったお塩の石けんの誕生は、ある展示会で小さなブースを出していた74歳のおじいさんとの出会いがきっかけでした。くにかねさん。九州の佐賀県の山のふもとにある小さな小さな石けん工房で特殊圧縮製法という技術を開発されました。石けんの多くは、素材を窯で炊き、乾かして作ります。そのため当然熱処理が加わります。しかし、くにかねさんの技術は素材を粉末にして、それを真空状態で圧縮して固めて作ります。その技術に驚いて、ぜひ一緒に石けんを作ってほしいと出会ったその場で頼みこみました。



開発は苦難の連続・・・

手紙を書き、電話で何度も打ち合わせをして、東京から佐賀の工房まで出かけて行きました。釜炊き製法ではないため、配合できる素材は少なく、失敗作の連続。うまく配合できたと思ったら色合いが悪かったりと、困難を極めました。それでも、あきらめずに試作、試作の連続。時にはくにかねさんに「こんな素材入れられるか!」と怒られることもありました。それでもなんとか完成したのが、このはちみつまぶして作ったお塩の石けん。



久留米で語り明かした夜

完成のお祝いに久留米でくにかねさんと語り明かした夜は忘れられません。一緒に食べたカワハギの味、そして、バーでマルゲリータを一緒に飲んで乾杯したのが、昨日のことのようです。くにかねさんは洋酒が好きで、その笑顔は人を本当にひきつけるんです。ものづくりの魂、こだわりにふれました。男として、こんな年齢の重ね方をしたいと思いった夜、いいお酒でした。


海の恵みたっぷりの自慢の石けんです。


お塩は瀬戸内海の塩をたっぷり配合。”はちみつ”と”ヒアルロン酸”によって、しっとり保湿力を高めました。色合いは、天然の色素”アスタキサンチン”により、きれいな薄いピンクオレンジ。抗酸化力に優れた成分です。石けんを輪切りにして、近所のみなさんに配ると、「この塩石けん、すごくいいよ!」「発売したら絶対声かけてね!」と大反響。また発売前から、区役所の広報誌にも一面で取り上げれました。くにかねさんと一緒につくったこのお塩の石けんは本当に愛おしい私たちにとって子供と同じなんです。